酸化窒素(NO)は21世紀の新しい抗精神病薬となり得るのか。ニトロプルシッド・ナトリウム(Sodium Nitroprusside)にて統合失調症の症状が改善 カテゴリ: ニトロプルシッド 統合失調症 これが、もし、事実ならば、クロールプロマジン以来の大発見かもしれない。 JAMAの2013年7月に掲載されたばかりの論文を今回は紹介したい。 精神科と麻酔科は関係が深いようだ。麻酔薬の中に精神科治療のヒントが隠されているのかもしれない。クロールプロマジンは麻酔薬からの発見であったが、今回も同じように麻酔の際に使用される薬物からの発見である。うつ病で速効性を発揮するケタミンが同じく麻酔薬(静脈麻酔剤)であったように、今回のニトロプルシッドも麻酔薬からの発見である(手術中の高血圧時の降圧剤として使用する薬剤)。 しかも、ケタミン同様に速効性を発揮し、1回の使用で4週間も効果が持続したようだ。これが事実であれば、凄いことである。そんなことは統合失調症ではこれまで考えられなかったことであるからである。 統合失調症の急性期の症状がニトロプルシッド・ナトリウムの静脈注射によって急速に改善した 「Rapid Improvement of Acute Schizophrenia Symptoms After Intravenous Sodium Nitroprusside」 http://archpsyc.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=1686035