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Ligand Identity-Induced Generation of Enhanced Oxidative Hydrogen Atom Transfer Reactivity for a CuII2(O2•–) Complex Driven by Formation of a CuII2(−OOH) Compound with a Strong O–H Bond

David A. Quist, Melanie A. Ehudin, Andrew W. Schaefer, Gregory L. Schneider, Edward I. Solomon,* Kenneth D. Karlin* Publication Date:July 12, 2019 https://doi.org/10.1021/jacs.9b05277 Karlinらのグループから、銅二核ペルオキシドに関する論文です。 この系自体の歴史は長く、2つの銅中心がフェニル基によって架橋された錯体を利用して、銅(I)-銅(I)種と酸素を反応させ、二核銅(II)-η2:η2-ペルオキシドを生成させた1980年代の研究にまでさかのぼります。このペルオキシド種は、架橋部位として用いられているフェニル基を酸化し、フェノール誘導体となることを彼らは随分前に、見出しています。 水酸化された配位子は、ちょうど水酸基が銅に配位するところに酸素があるので、これをなかだちとなる配位原子として利用しているのが、本論文の背景です。 銅にしっかり配位しているので、これ以上酸化されません。 (たしか)この銅錯体に、ヒドロペルオキシドが配位したもの、ペルオキシドが配位したものは報告されていますが、今回の論文では、スーペルオキシド種を捉え、そのラジカル部位の水素引き抜き能を約81 kcal mol-1と決定しました。

Fenton-Derived OH Radicals Enable the MPnS Enzyme to Convert 2‐Hydroxyethylphosphonate to Methylphosphonate: Insights from Ab Initio QM/MM MD Simulations

Binju Wang,*,† Zexing Cao,† Carme Rovira,‡,§ Jinshuai Song,∥ and Sason Shaik*,⊥ †State Key Laboratory of Physical Chemistry of Solid Surfaces and Fujian Provincial Key Laboratory of Theoretical and Computational Chemistry, College of Chemistry and Chemical Engineering, Xiamen University, Xiamen 360015, P. R. China  ‡DepartamentdeQuímicaInorgaǹicaiOrgaǹica&IQTCUB,UniversitatdeBarcelona,MartíiFranques̀1,08028Barcelona,Spain  §InstitucióCatalanadeRecercaiEstudisAvanca̧ts(ICREA),PasseigLluísCompanys,23,08020Barcelona,Spain ∥College of Chemistry and Molecular Engineering, Zhengzhou University, Zhengzhou 450001, P. R. China ⊥Institute of Chemistry, The Hebrew University of Jerusalem, 9190407 Jerusalem, Israel J. Am. Chem. Soc.2019141239284-9291 Publication Date:May 27, 2019 https://doi.org/10.1021/jacs.9b02659 Copyright © 2019 American Chemical Society リン酸アルコールを脱炭酸する酵素の反応機構を計算化学的に考察した論文です。鉄二価中心に、アルコールが配位した後、鉄(III)スーパーオキシドアニオンが生成し、アルコールのα位の水素を引き抜くことで反応が進行します。そこから...

In-crystal reaction cycle of a toluene- bound diiron hydroxylase

Justin F. Acheson, Lucas J. Bailey, Thomas C. Brunold & Brian G. Fox Nature 544, 191–195 (13 April 2017) doi:10.1038/nature21681 Received 14 November 2016 Accepted 31 January 2017 Published online 27 March 2017 http://www.nature.com/nature/journal/v544/n7649/full/nature21681.html Natureから、toluene 4-monooxygenase (T4moH)というトルエンを水酸化する酵素の反応機構についての論文が出ました。 二核の鉄中心を活性サイトに有するこの酵素では、µ-1,1のバインディングモードの鉄(II),鉄(III)スーパーオキシド 種 が活性種とのことです。スーパーオキシド種、およびスーパーオキシド種とトルエンが反応して生成したと考えられる化学種(下図)の構造が報告されています。 図:スーパーオキシドがトルエンを攻撃して生成したと考えられる化学種(1.8 A分解能) (よく、こんなところで止まったものが取れましたね。) このC–O結合形成の後に O–O結合が切れるそうですが、 鉄に配位したカルボキシル基によって、よっこらせとプロトンが運ばれるところがミソとしております。 反応スキームの全体が気になる人は、本文を見に行ってください。 Abstでは、芳香族求電子置換反応と書き出しておりますが、中間体はラジカル性であり、アレニウムイオンを経由していないという感じで説明している(DFT)ので、反応機構は厳密には芳香族求電子置換ではないのでは? 電子密度もパキパキとは言えないような?感じですし、まだまだすべてがわかったわけではありません。しかし何れにせよ、高原子価のオキシド種ではなく、ミックスヴァレンス(FeII-FeIII)のスーパーオキシドを活性種とするこの報告は、大きな議論を呼ぶのではないかと思います。 イントロの書き出しが「Aromatic rings are among the most wid...