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10月, 2019の投稿を表示しています

雑誌会回答(20191023)_安

Preparation and characterisation of a bis-μ-hydroxo-Ni(III) 2 complex Giuseppe Spedalotto, Robert Gericke, Marta Lovisari, Erik R. Farquhar, Brendan Twamley, Aidan R. McDonald   DOI: 10.1002/chem.201902812 Chem. Eur. J . 2019 , 25 , 11983-11990. This paper shows the synthesis, characterization, and reactivity properties of bis- μ -hydroxo-Ni(II)Ni(III) and  bis- μ -hydroxo-Ni(III) 2 complexes. It is a first example of high-valent  bis- μ -hydroxo-Ni 2 complexes. Q1; [Ni(DMSO) 6 ](ClO 4 ) 2 はどこで手に入れた? A1; 本論文中ではこのNi塩ついての合成や購入の有無についての記載はありませんでした。 僕が調べた限りではこのNi塩は売られていませんでした。合成方法に関しては、試薬会社から入手可能なNi塩である [Ni(H 2 O) 6 ] (ClO 4 ) 2 をDMSOに溶かし、数時間加熱し、その後冷やすことで [Ni(DMSO) 6 ](ClO 4 ) 2 の結晶が得られるようです。 Elzbieta Szostak and co-workers, Journal of Physical Sciences, Volume 62, Issue 1-2, Pages 67-74. DOI; https://doi.org/10.1515/zna-2007-1-210 Q2; Complex 1と2の立体構造の違いについて A2; Complex 1に関しては結晶構造のτ値が0.22であったことから歪んだsquare-planar構造であることがわかっています。

雑誌会(191009)の回答

The Carboxylate Ligand as an Oxide Relay in Catalytic Water Oxidation Shaoqi Zhan, Juan Angel De Gracia Triviño, and Mårten S. G. Ahlquist この論文は、カルボン酸の新たな機能、 ”Oxide Relay” について報告された論文です。 EVB (Empirical Valence Bond, 経験的原子価結合法 ) EVB とは、酵素反応の反応自由エネルギーを決定する近似である。これは、 Marcus の電子伝達論では、誤差調整されたハミルトン関数を用いて、溶液中の化学的触媒作用に関する電子伝達に金属を応用することができるという想定に基づくものである。凝集相での反応自由エネルギー計算を容易にする反応力場となる。 EVB 理論では、反応ポテンシャルエネルギー曲面は反応系と生成系から成り立つと考える。 ( 計算手法などは以下を参照 ) 参考 : 分子シミュレーション研究会会誌“アンサンブル” Vol. 11, No.3, July 2009 ( 通巻 47 号 ) PMF (potential of mean force, 平均力ポテンシャル )  平均力ポテンシャルとは任意の座標に沿った自由エネルギー平面のことである。ある系を計算を用いて取り扱う場合、原子間距離、二面角などの関数としての自由エネルギーに着目する必要がある。 PMF はモンテカルロシミュレーションや、分子動力学シミュレーション (MD) によって得られる。これらは反応座標パラメータの関数として系のエネルギーがどのように変化するかを調べるものである。溶媒の微視的構造まで考慮した溶質間相互作用を示すものである。 ( 計算手法などは以下を参照 ) 参考 : 分子動力学計算に基づく平均力ポテンシャルを用いた界 面活性剤水溶液のブラウン動力学シミュレーション ( 基研 研究会「ソフトマターの物理学」 , 研究会報告 ) Q1. DFT と PMF はどのように使い分けているのか。 PMF により分子間距離によるエネルギー変化を求め、 DFT で反応全体におけるエネルギー変