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Oxidatively Induced C-H Activation at High Valent Nickel

Eugene Chong,† Jeff W. Kampf,† Alireza Ariafard,*,‡ Allan J. Canty,*,‡ and Melanie S. Sanford*,†

†Department of Chemistry, University of Michigan, 930 N. University Avenue, Ann Arbor, Michigan 48109, United States
‡School of Physical Sciences, University of Tasmania, Hobart, Tasmania 7001, Australia


J.Am. Chem.Soc. 2017, 139, 6058-6061
DOI: 10.1021/jacs.7b02387
[質問]
-F と -CF3 の置換基の違いでニッケル4価錯体の収率が変わってくるのはなぜか。

[回答]


 
 ハロゲンは強い電子求引生誘起効果が弱い電子供与性共鳴効果に打ち勝つため、不活性化基ですが、弱いとはいえハロゲンの非共有電子対の電子供与により、オルト位とパラ位での反応で生じるカルボカチオン中間体を安定化することができます。しかし、トリフルオロ基は共鳴構造において、正に分極したトリフルオロ基の炭素原子と正電荷が反発的な相互作用をするため、オルトとパラ中間体の共鳴構造を不安定化させるので、メタ配向性となります。よって、ハロゲン置換基に比べてトリフルオロ基は、上図の反応において著しく収率を下げたと考えられます。



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