Direct Resonance Raman Characterization of a Peroxynitrito Copper Complex Generated from O2 and NO and Mechanistic Insights into Metal‐Mediated Peroxynitrite Decomposition
Jeffrey J. Liu, Maxime A. Siegler, Kenneth D. Karlin, Pierre Moënne‐Loccoz
First published: 03 June 2019
https://doi.org/10.1002/anie.201904672
Karlin、Moënne‐Loccozらによるペルオキシナイトライト銅錯体の論文です。
Moënne‐Loccozは、Karlin研のOBのようです。
スーペルオキシド種(シンドラー錯体)と一酸化窒素が反応すると、ラジカルカップリングのような反応で、OONOが生成します。この錯体を、–120ºCの条件でラマンで捉えています。
ペルオキシナイトライトは、より安定な異性体である硝酸アニオンへと異性化することが知られています。
この論文では、不安定なO–O結合が開裂して、オキシルと二酸化窒素が生成すると主張しています。
フェノールを基質として加えておくと、フェノールダイマーが生成することから酸化活性種が生成しているとしています。
確かにこのO–O結合は弱いので(たしかBDEの本にも数字があったはず)、本当であれば、高活性なオキシル種を生成する方法としてつかえると思います。
–90°Cに昇温すると、ペルオキシナイトライト配位子が、トリゴナルバイピラミダルの軸位に単座で配位した構造から、二座配位になるそうです。グアニジノ基はかなり供与性が高いのですが、外れるといってます。へーって感じです。
First published: 03 June 2019
https://doi.org/10.1002/anie.201904672
Karlin、Moënne‐Loccozらによるペルオキシナイトライト銅錯体の論文です。
Moënne‐Loccozは、Karlin研のOBのようです。
スーペルオキシド種(シンドラー錯体)と一酸化窒素が反応すると、ラジカルカップリングのような反応で、OONOが生成します。この錯体を、–120ºCの条件でラマンで捉えています。
ペルオキシナイトライトは、より安定な異性体である硝酸アニオンへと異性化することが知られています。
この論文では、不安定なO–O結合が開裂して、オキシルと二酸化窒素が生成すると主張しています。
フェノールを基質として加えておくと、フェノールダイマーが生成することから酸化活性種が生成しているとしています。
確かにこのO–O結合は弱いので(たしかBDEの本にも数字があったはず)、本当であれば、高活性なオキシル種を生成する方法としてつかえると思います。
–90°Cに昇温すると、ペルオキシナイトライト配位子が、トリゴナルバイピラミダルの軸位に単座で配位した構造から、二座配位になるそうです。グアニジノ基はかなり供与性が高いのですが、外れるといってます。へーって感じです。
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