J. Am. Chem. Soc. 2019, 141, 10016−10032
DOI: 10.1021/jacs.9b03890
Yexenia Nieves-Quinones, Thomas J. Paniak, Young Eun Lee, Sun Min Kim, Sergei Tcyrulnikov,
and Marisa C. Kozlowski*
Department of Chemistry, Roy and Diana Vagelos Laboratories, University of Pennsylvania, Philadelphia, Pennsylvania 19104,
United States
フェノール類の選択的なクロスカップリング反応について書かれた論文です。
Cr-salen触媒を用いた場合、従来のフェノール類のクロスカップリング反応とは異なる生成物選択性を示すことがわかりました。そこで本研究では、Cr-salen触媒を用いたフェノール類のクロスカップリング反応において、その反応メカニズムについて詳細に検討しています。反応の律速段階やカップリングする部位の選択性を決める反応ステップに関して、速度論・重炭素同位体効果・DFT計算を用いて解明しています。フェノール類のクロスカップリング反応に関しては、その反応メカニズムについて解明されていない部分が多く、今回の研究はこの分野において重要な知見になると考えられています。
上図において、反応の律速段階は、Cr(III)から活性種であるCr(V)への酸化であることがわかりました。また、DFT計算およびKIEより、反応に選択性に関与するのはC-C結合の形成ステップであることが明らかとなりました。
DOI: 10.1021/jacs.9b03890
Yexenia Nieves-Quinones, Thomas J. Paniak, Young Eun Lee, Sun Min Kim, Sergei Tcyrulnikov,
and Marisa C. Kozlowski*
Department of Chemistry, Roy and Diana Vagelos Laboratories, University of Pennsylvania, Philadelphia, Pennsylvania 19104,
United States
フェノール類の選択的なクロスカップリング反応について書かれた論文です。
Cr-salen触媒を用いた場合、従来のフェノール類のクロスカップリング反応とは異なる生成物選択性を示すことがわかりました。そこで本研究では、Cr-salen触媒を用いたフェノール類のクロスカップリング反応において、その反応メカニズムについて詳細に検討しています。反応の律速段階やカップリングする部位の選択性を決める反応ステップに関して、速度論・重炭素同位体効果・DFT計算を用いて解明しています。フェノール類のクロスカップリング反応に関しては、その反応メカニズムについて解明されていない部分が多く、今回の研究はこの分野において重要な知見になると考えられています。
上図において、反応の律速段階は、Cr(III)から活性種であるCr(V)への酸化であることがわかりました。また、DFT計算およびKIEより、反応に選択性に関与するのはC-C結合の形成ステップであることが明らかとなりました。
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